■ グインサーガ 86巻 いわずもがなのファンタジー。たしかに展開おせえよなあ。 アムネリスの死に様はネットで云われたほどわるくなかったな。 個人的にはもっと愚かな女の嘆き節を聞かせて欲しかった気もするが。アムネリスは愚かな女代表なので。 ただ、イシュトが最近安すぎないかね? まあ、もとからそういう奴だったが、 今回はやられ役だったせいで、余計そう見えた。 けど一騎打ちで負けたあとにあぐらをかいて酒飲みはじめるあたりはよかったかな。まあ、つまりいつものあれだ。 ■ グインサーガ 87巻 ヤーンの時の時 いつもの。 ナリスが死んだ。 色々と思うところはある。 が、作品の出来としてはいまいちと云わざるを得ない。 筋はいいんだよな、ストーリー運びは。 死ぬ瞬間よりも、死んだあとのまわりの反応で感慨深くさせるという手法は、正 しいと思う。なにせこれほど何十巻も続いてきた小説の主人公の一人なんだから、 お安いお涙頂戴の悲劇にするよりはずっといい。ただ、会話がな……状況や心情が 会話でばかり描写されてしまっているのがな。 ナリスがしゃべりすぎたのかもしらん。 この辺は久しぶりに、ぐっと重い文体にしても良かった、あるいは、朝日の当た る家みたいに軽い、空気のような文体でもいい。とにかく、このくだりはトーンを 間違えていたんではないか? ナリスのキャラは好きだ。展開もいい。ただ、文体のせいで泣けない。これは悲 しいことだ。 うーん、栗本へんへもなー、どうかならんもんかなー、あんなに泣ける作品をい っぱい書いてくれたのになー。昔の方がいいとばかりは云わないが、しかし昔の手 法、文体を捨て去るのはどうかと思うよ? ■ グインサーガ 88巻 星の葬送 今日もマッタリ進行だようわーい、ぼくらのヒロイックファンタジーさvv 久々に登場のマリウスがうぜーうぜーうぜーと云う感じでむしろ可愛く、ヴァレ リウスとの会話などは実にうぜーうぜーうぜー。アホの子ですね。 いまさらリンダに言い寄るイシュトのアホっぷりにも磨きがかかり、今回はアホ の子大集合なのかな? いや、バカにしているようだがこれはこれでなかなか楽し かったんだが。 わりかしリンダメインで話が進んだが、だるいところはとてもだるく、しかしよ く考えたらぼくはそもそも一巻で初登場して以来、一度たりともリンダに魅力を感 じたことがなかったので、しょうがないのかなとオモタ。 それにしてもだれかマリウスのアホを治してあげてくださいおねがいします(最 近作中で歌ってないので本格的にただのアホの子のような雰囲気がびんびん伝わっ てきて素敵) ■ グインサーガ 89巻 夢魔の王子 ははははは。アレですよう。 またーりまたーり。うん、まったりとしているね。 夢魔の王子ことアモンの魅力が薄い。もうちょっとなんとかして欲しい。一言で 云えばそれに尽きるわけだが。 ただ、中原の覇権を狙うキタイ王ヤンダル・ゾックとその傀儡バロのレムス王。 それに対するはケイロニアの豹頭王グインを中心に、ナリスの遺志を継ぎリンダを 擁するヴァレリウス、波乱の末とりあえずの共同戦線をはるイシュトヴァーン。暗 躍する黒の司祭グラチウスと、グインを助ける導師イェライシャ。 冷静になってふと思うにつけ、このシチュは興奮を禁じえませんよ! 展開が速ければね。 まあまあ。みんな落ち着こうよ。 ■ グイン・サーガ 90巻 恐怖の霧 いつもの大河的なアレ。 なんか妙に面白かった。いや、ファンなんだから妙にってのも変なんだが。 久々に登場のシルヴィアの愚かしさが、やけに身に沁みる。身勝手でどうしよう もなく救えない奴で、しかしその弱さを「愚か」と断じて捨てられないものがあ る。 精神戦のいやらしさで、魔王子アモンの敵としての格もあがり、ひとつの決戦に むけて、普通に盛り上がっていた。 まあ、正直なところ、やっぱりアルド・ナリスはグインサーガという作品にとっ て癌だったのかもしれん、といなくなって再確認。いや、ぼく自身は好きなのです が。 ■ グインサーガ 91巻 魔宮の攻防 いつものあれ。 おや? なんか面白かった。 勢いでアモンが大物になっている。明らかに勢いで。 まあ、へんへの大好きなデビルマンの悪魔時代の名前がアモンで、そこからとっ たんだろうし、ある程度は活躍させるつもりだったんだろうが。 しかし、最近ヒキすぎ。ひいて続きすぎ。ちょっと下品なやり口ですぜ? ■ グインサーガ外伝 17 宝島 上・下巻 いつものあれ。 若きイシュトヴァーンサーガの、事実上の最終話か? 結論から云えば、いまいち。 まず、2冊というのがながすぎた。一冊でちょうどいい話だろう。 そして、話の中心となるキャラ、ライゴールのランと、黒い公爵ラドゥ・グレイ がいまいちだったのもまずい。 ランは、イシュトヴァーンへの崇拝というか、愛がいまいち実感として迫らな い。口でべらべら愛しているだのずっとついていくだの言い過ぎ。栗本薫のベスト カップリングは透と島津だが、あの二人はほとんどそういうことは口にしないくせ に、やたらいやらしい。それと比べると、どうだろうね? 行動というか、シチュ エーションで見せてくれないと、困るんだよな。もうちょっと視点をすっかりラン に移して、あやうげなイシュトに惹かれる心情を書くべきだったのでは? ラドゥ・グレイは、これは完璧な貫禄不足。物腰が柔らかい海賊王でもいいが、 その底にある凄みが伝わらなかった。酷薄なところも書くべきだっただろうな。こ ればっかりは海賊王ケリーを見習って欲しいくらい。ついでに黒人に見えない。サ ー・カウラーを思い出したな。 若き日に築き上げた仲間、船、自信すべてが打ち壊され、さらに夢の実物に失望 し、少年の日と決別するというストーリーはいいんだが……。 おれだったら、どうだろ。仲間が死に、親友が死に、船を失い、それでも「仇は とってやる、宝物を手に入れることによって」という感じで理論のすり替えで盛り 上げていって、その果てに宝物の実物に失望し、同時に自分が多くのものを失った ことをようやく実感し、少年の日への決別、とするかな。 いずれにしろ、ランが死んでからが長すぎて、しまりがない。もうちょっとラン の死は後にしても良かったんじゃないかね? それから、最後の展開が畳み掛ける 感じで。 うーん、勢いで書いてる人だから仕方ないが、最近構成がちょっと雑すぎるな。 昔は中盤は雑になっても、後半から終盤の構成はしまっていたものなんだが。 題材はいいんだけどなあ。 ■ グインサーガ外伝18 消えた女官〜アルドナリス王子の事件簿1〜 グインの外伝。ナリス様がお亡くなりになってしまったので、若かりしころの彼 をつかってミステリーを書くという、ま、お遊びですな。 しかし、なんというか、栗本先生のプロとしての技量の確かさ、読ませることの うまさ、そして勢いだけでやりました感のあふれる作品でした。 まあ、所詮は企画もの、といってしまえばそれだけの作品だが、しかしエンター ティメント作品としては悪くない。構えずに読めるし、ファンには楽しめる。久し ぶりに若かりしころのナリスやマリウス、リギアが見られたのは素直によかった。 特にリギアは、現在かなり女のダメな部分が表面化していて(そこが個人的にはい いんだが)初期の男装の女騎士のイメージを忘れつつあっただけに、勝気な見習い 騎士の、颯爽とした立ち姿は「ああ、こういう人だったんだな」と感じ入った。同 時に、栗本先生は、こういうキャラ造形をすることはまだ可能なんだな、と安心も した。挿絵にリギアの一枚絵があったが、意外にもリギアに関しては現在の絵師・ 丹野忍が一番似合っているかな、と思った。(ちなみにグインは加藤直之が、ナリ スは天野嘉孝が、ヴァレリウスは末弥純が一番うまく描けていると思った) ま、ファン向けの話だけど、悪くはなかった、と。そんだけかな要するに。 ■ 夢幻戦記 12 新撰組シリーズ12冊め。 だるぽ。 進展がない。今日もまったり進行です。12巻もかけてまだ新撰組結成してない ってどうよ? みたいな。ようやっと芹沢鴨暗殺前夜、といったところで。 わかった。これ。脇役が薄いんだ。だから大河シリーズとしていまいちアレなん だ。せっかくの新撰組なのに、土方、斎藤、沖田以外が、薄すぎる。あと敵役の芹 沢か。なにげにいやなガキとして藤堂平助はけっこうキャラが立ってたりするが、 原田、永倉、山崎といった、各隊長の描写がうすすぎるんだな、きっと。 まあ、つっても嫌いじゃないんで、ならべくさっさとストーリーを進めてくださ い。 ■ 夢幻戦記13 総司紅蓮城・上 長編歴史ファンタジー。 いつも思うんだが、このシリーズはタイトルが無駄にハッタリきいててカッコい いのな。中身はまったり進行なのにね。 えーと、やっと芹沢さんちの鴨ちゃんが死ぬる段になったわけで、ようやっと新 撰組発足ですよ、ダンナ。 あまりのまったり展開にそれくらいしか云うことが…… ■ 水曜日のジゴロ 伊集院大介の探求 ミステリー。伊集院大介シリーズ。 しかし、伊集院大介シリーズもこれで何冊目になるんですかね? ちと数えてみ るか。 えっと、「弦の聖域」「優しい密室」「鬼面の研究」「猫目石 上下」「伊集院 大介の冒険」「伊集院大介の私生活」「天狼星1〜3」「仮面舞踏会」「魔女のソ ナタ」「怒りをこめてふりかえれ」「伊集院大介の新冒険」「新・天狼星 上下」 「真・天狼星1〜6」「タナトスゲーム」「青の時代」「早春の少年」で、今作 か。これで全部かな? 合計、あー、26冊めか。結構でてんなー。まあ、天狼星 シリーズだけで11冊あるが。 このシリーズってけっこう当たり外れ大きくて、伊集院大介のキャラが好きでな ければもう見てらんない。そん代わり、当たりのときはなかなかのものがある。 で、今作は当たりかはずれかっていうと〜。 ってか、これ、伊集院大介シリーズの必要ないやん! まあ、商売上の問題か。 どうでもいいけど、アップすることを前提にしてしまったせいか、妙に意識して しまっているようなところのある文だな。いかんいかん。 さておき、作品的には、まあ及第点。伊集院大介ものではなく(つまりミステリ ーではなく)栗本へんへがたまに書く風俗ものだと考えれば、悪くない。むしろ、 まだこれが書けるのかと少し安心した。「野望の夏」とか思い出したな。最後で無 理に「愛したくても愛し方を知らないアダルトチルドレン」の話にしかけている が、必要あったのか? 伊集院大介ものだから? シリーズの伝統だから? ま あ、どうでもいいんですけどね。 しかし、なんか、なんか、なんか、このおばはん(失言)年々下品になってくな ー。昔は「下品なことにも憧れる小娘」で憧れはいっていた気がするんだが、どう もいろいろアレやソレを実践してきてしまったんじゃないかというようなもにょも にょもにょなので、なんかたまに鼻白むことがあるのよね。やりすぎじゃないです か、オス、という感じで。 まあ、リアリティがあるっちゃあるという話なのかもしれないが、私個人はべつ に実際に乱れた性生活を送りたい願望はまったくないので、ほどほどにしていただ きもにょもにょもにょ。 ■ 接吻 〜栗本薫十代短編集〜 栗本へんへがデビュー前にしこしこ書き溜めてたまとめたやつ。 年齢ごとに四部に別れているので、感想もちょっと分けて書く。 十七歳、一編。なんつうか、学年に二人か三人くらい混ざっている、ちょっと才 気ばしった文学少年、少女っぽい感じ。高校生が書いたのかと思うと「ほう」と思 うかもしれんが、作品的な価値はなし。 十八歳、表題作「接吻」含む三編。 「接吻」は、ストーリーなんぞまったくない、ただのシチュだけの話だが(なんせ4ページ)、これを表題作にしたことに意味はあるんだろうか? 西ケイコ(漢字が出ませんがなにか?)が竹宮恵子に師事していた時、これと同じような「せつない片思いしてますた」みたいなシチュだけの話で、認められていたんですが、乙女たちにはこういうのはなにか大切なんでしょうか? 他の二編は、まあ良かった。 十九歳、四編。 才気走りすぎて、なにいってんだかわかりにくいよう。なんつうか、むつかしい文章を書くことに酔ってるような気もいたしまふ。 二十歳、三編。 この頃になると、ようやくシチュだけではなく、物語が出来てくるね。普通に読めた。 全体的に、すでに文章力はある。物語らなくてはならない内的必然もある。が、 物語がない。若書きの見本のような作品集ですた。つまりファングッズなんです が。 無条件に際限なく愛され、それを当然のことと甘受し、なおかつ「もっともっ と」を求める選ばれた天才、人より多くをもてるがゆえに人が持つものをもてぬ孤 独、というのが栗本へんへの憧れというか、なりたかったもので、その投影が今西 良であるわけで。この時期および当初の作品には今西良的なキャラ像はよく出てく るのだが、正直、あんまり今西良は好きくないわけで。これが数年後に「選ばれた 天才の一人でありながら、真の天才(今西良)の前に敗れ去り、しかし他者に拝跪 することはできぬがために、石もて逐われることとなった異教の神」森田透の登場 となるわけで。あたしゃ透のファンなわけで。つまり、まだ挫折が一段階足りない んだな、きっと。 でも今より文章に品格がある。 ■ 指 ホラー。長編。 ……さよならを云う気もない、悲しすぎて…… こらあかん。ダメだ。もうね、へんへはこの角川ホラーのシリーズやめなさい と。 「家」「町」までまあよかったが、その後の「顔」「壁」そしてこの「指」、こ れはいかん、あきまへん。こんなことをしてもなにもいいことあらしまへん。そも そもね、オチがみんな同じですよ先生。 なんかね、わかった気がしないでもない。旦那がいけないんだ、旦那が。甘やか しすぎたんだよ。以前のへんへには、格別の被害者意識と同時に、過剰防衛的な、 強烈な攻撃性があったじゃないか。その攻撃性がなくなったんだ。で、被害者意識 は強いのに、事態の解決は他者に委ねているようなところがあっ、それがいくない んだ、きっと。 まあ、なんだ。一冊完結のやつくらいは、きちんとプロットを練ってみてもいい のでは? ■ 紫音と綺羅 上・下 ホモってなんぼのJUNE小説。 十年前に手にとったものの、中身のあまりの悶絶ぶりに、ずっとほっといていた のだが、ふと思いたって完読。 当時はやたら爆笑したし「ありえねー」と突っ込みまくったが、いま見るとわり と普通。というのも、よく考えたらゲームとか漫画とかなんでも、こういったレベ ルのありえねー設定を、いまではみんな真顔でやっている。きっと「ありえねー」 などと思っていないのだろう。つまり、くだらない作品をたくさん読んで、慣れ た。 リレー小説なんだが、前半の合作部分は、一言で云うなら、 江守備……うまいけど遊びがないので特になにも云うことなし。 野村史子……ややうまめのいたって普通のやおい作家。なんか一昔前のやおいの 模範生みたいな形の情念の持ち主だな、と漠然と思う。 吉原理恵子……文章のへんな固さが下手めにみえる。「タカ」はちょっといまで も受ける。なんだこのデタラメな展開は。 森内景生……やはりやや下手め、エロシーンの多さが目立つが、とくになにもな し。 榊原姿保美……思えばロックだの暴走族だのやりはじめたこの頃から、嗜好的な おかしさはあった。お願いだからマリスミゼルみたいな写真ばっかとってるのはや めて下さい。つっても、ダメなんだろうな。 で、ぼくらの栗本先生にもどるのですが、しかしなんだな、これは無理に終わら すためになのかもしれんが、いいところも悪いところも栗本へんへの手癖大爆発で すな。まあ、思ったよりまとまってたし、ちょと感動的なシーンとかもないでもな かった。なかったが、やっぱちょっと設定に無理がありすぎたのではないか? と 素直に思う。まあ、しょうがないか。お遊びだったんだし。 しかし、読んでて途中で、ふと真剣に「なんだってこいつらは男同士なんかでセ ックスしてんだ?」とか思ったおれは、もうやおい者としては失格なんですかね? でも冷静に考えるとおかしいよね? 冷静に考えなきゃわからない自分もどうか と思うけど。 ■ ローデス・サーガ 南から来た男・上 頭の痛くなるグイン外伝・やおいサーガ。 一般的なグイン読者の間でひっじょうに悪評の高い伝説の一品ですが、なんてい うか、こう、普通の人間がひくのもわかる。というか敢えて云うなら「これはひど い」 なんだけど、すまん、実はなんか楽しかった。栗本へんへノリノリだな、という 感じで。だって強姦あり拷問あり化け物あり変態ありいい男ありで盛りだくさんな んですもの。 人間関係的には、わりとレディコミ風味のオーソドックスなものを用意してあり ます。妻にべた惚れの堅実派のいい夫がいて、でも異国からやって来たまったく異 質ないい男によろめいてしまい、それを知った夫に横恋慕している義理の妹が罠に はめようと画策する、という形(まあ、妻とか妹も男なんですがね)なんかもう、 悪い意味で読んでいてにやついてしまい、たまらん。 「清楚可憐なお姫様になって下賎の絶倫男に犯し尽くされたい」願望をもっている であろう三島由紀夫先生に是非読んでもらいたい。とっくのむかしに死んでいるの ですが。 ■ ローデスサーガ 南から来た男・下 で、下巻。 なんつーか、ずっとエチーしてたのう。 変態の申し子レグルス君が大活躍で、ぶっちゃけ勢いで活躍しすぎたんじゃない のかという疑いがある。どうしょうもないキャラだし、人としてかなりどうかと思 うが、実はあんまり嫌いじゃない。ただ名前がレグルスだと、どうしても「硬派! 埼玉レグルス」を思い出してしまうのがどうかと。歯車獅子太郎マンセー! それはおいといて、と。 まあ、ひどい作品だった。 でも栗本先生のはしゃぐ様子が目に浮かぶようで、そんなに嫌いじゃない。 まあ、本当のファン以外にはおすすめできない。 ■ 黄昏の名探偵 なんか、自作のCDの曲目を小説化した短編集。 正直、久々の短編集で期待したわけですが…… 紅椿……いや、悪くないんですけどね。母親に疎まれる肺結核の姉がいて、幼い 自分は姉にひそかな思慕をつのらせていて、しかし姉が疎まれるのには理由があっ て、と。まあ蔵の中蔵の中。結局雰囲気だけの話というか。 あの夏〜モーニングライト〜……「キャバレー」のおまけの話。なんでいまさら キャバレーのサイドストーリーを? という最大の疑問が。まあ、出来もキャバレ ーのおまけ程度で。 黄昏の名探偵・望郷編……いや、狙いはわかるよ? うん、その路線はとても好 きだ。あとがきで作者本人がいっているように「わがよき狼」とかその辺の「ヒー ローの時代が終わってしまったあとのヒーロー」ですよね。アバレンジャーがフリ ーターになっているような。そんな。いやあ、安っぽいSF設定がなければねえ。 ほんとにねえ。 薔薇廃園〜亡き王女のためのパヴァーヌ〜……いやあ、これもまた強烈に雰囲気 だけの作品ですな。しかし、なんというか、最近の栗本先生のかく受けの子は、 少々というかかなりというか下品にすぎて、色キチガイみたいなのはどうか? と いうか竹宮先生の受け小僧みたいになってますよ先生。いや、栗本先生自体は竹宮 恵子全然OKだからかまわんかもしれんが、ぼくは竹宮先生はちょっと……なの で、できれば勘弁していただきたい。いや、ホントに。 ■ 真夜中のユニコーン 伊集院大介の休息 伊集院大介ものね。相変わらずミステリー要素うすめね。如何ともし難いね。 田舎にあるつぶれかけの遊園地ってのは、悪くない舞台設定だと思うんだけど。むぐぐぐぐ. んー、嫌いじゃないんだよ。ま、いってみりゃある偏屈少女の一夏の経験物で、ボーイミーツガールものなんだけどさ。その少女の偏屈具合というか、偏ったプライドの持ち方がね、まあ嫌いじゃない。 けどねえ、どうだろうねえ、ノートルダムの背虫男的な情念が事件の根底にあるなら、もうちっとそれを描写して欲しかったねえ。それが作品のテーマから外れるとしても。 ■ 身も心も 伊集院大介のアドリブ 相変わらずの伊集院大介もので、ついでに「キャバレー」シリーズでもある。 実際のところ、わりと面白かった。しかしあまりコメントしたくはない。べつにネタバレを恐れているわけじゃない。作中の矢代俊一の状況が、栗本薫の自己投影まるわかりで、それがなんだか気持ち悪いからだ。 あと昔から思っていたが、歌の名前決めるのへたくそよね。 ■ タイトル |